奈良市古市町の中央部、古市城跡西に鎮座する御前原石立(みさきはらいわたて)命神社。当屋のお渡りを経て同神社でおんだ祭、餅撒きが行なわれます。同神社には氏子さんたちがお供えする色鮮やかな餅とミカンの山が美しく壮観です。祈年祭を終える頃、参道階段脇でおんだ祭が行なわれます。苗代、水田に見立てた四方竹。豊作を祈り三名がおめでたい言葉に節をつけて「千秋万歳楽」が朗々と唱われ、牛役の所作、種籾撒きの所作が粛々と行なわれます。直会を終えると里人が楽しみにしていた餅、ミカン撒きです。(H17. 2.11撮影)
御前原石立命神社  「豊作千秋万歳楽」
御前原石立命神社  「豊作千秋万歳楽
御前原石立命神社  「神田籾撒き」
御前原石立命神社  「神田籾撒き」】
千秋万歳楽は千年万年の長寿を楽しむことで人を慶賀する時の言葉。
第1番:
今日は日もよし三上吉日。鍬そめ、一鍬打てみればよいかざし。何のかざがし、はれめんと。二鍬打てみれば、よいかざかし。何のかざかし、堺の肴のはまやき、かざがぱつぱつとし。三鍬打てみれば、楢よいかざかし。何のかざかし。古酒のかざかし、鍬ぞめらこそ、いたしますればめんと。
第2番:
あぜ追付あぜをはなしませう、はれめんと。はれ打手のこづち、春風もそよの。一万両ほうと、はせと、はなしますれば、あれめんと。
第3番:
かけぞめ、日もよしござれ。かけぞめ、いたしましよ、はれめんと。かいにかふたる牛なれば、くび、きしり、かせをくままに。ういけを、そつと、かいなぜ。一万両ほうの、たから。古市の里へ、ひかせたまへ、はれめんと。
第4番:
井手あげ、日もよし、ござれ井手こそあけましよ、はれめんと。三ぞうやり水、古市田、永井田、辰ノ市田迄、水こそあまりますれば、はれめんと。
第5番;
なわしろ、なわしろこそ、しまりますれば、はれめんと。
第6番:
追付て種まきしましよ、あれめんと。種をまこよ、まこよ、まこよ。
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