天理市勾田町の春日神社の春の祭礼の頭屋祭は、年齢の高い順に一老、から十老までの10人の頭屋で構成され、一老になった祝いと十老入りした者の頭屋座入りの祭事で、無言で酒を酌み交わす座中だけの祭事です。早朝、一老宅で頭屋衆がお風呂に入り清めることから始まります。
一老、二老、三老たちは御幣やヤナギの牛玉宝印作り、細竹に洗米を入れるなどの作業を行ない、四老から十老たちは庭で四臼の餅を搗き神社へ供えます。直会を終えると一老のご婦人の挨拶で祭事が始まります。ご婦人からの神酒杯を順に酌み交わす所作は区長、一老から順に十老まで行なわれ、再び戻って二回杯します。その後、座中和やかに塩で煮た泥芋、牛蒡やアラメを食します。そして、神官を先頭に頭屋衆が旧道を通り、同神社へ参拝します。石上神宮神官による奉幣神事が行なわれた後、頭屋衆は再び同じ酒を酌み交わす所作を行ないますが最期に粗餅を食する違いがあります。(H17. 4. 9撮影)
天理市勾田町春日神社  「牛玉宝印」
【天理市勾田町春日神社  「牛玉宝印」】
天理市勾田町春日神社  「御供餅搗き」
【天理市勾田町春日神社  「御供餅搗き」】
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