25日は吉野町の小名の花笠祭り。上と下地区の当屋宅では、前日の早朝から氏子らが集まって目出たい言葉が並ぶ御供搗きの祝い歌を唄いながら千本杵で餅搗きが行われます。午後になると氏子らは上、下地区の当屋モチ搗きを入れ替わります。その際、御供搗き歌も入れ替わるそうです。その間、翌年の当屋を決める振り上げクジが行われます。なかなか上がらないものだとおっしゃる振り上げは石見の祭祀講で見られるものと同じ形式と考えられます。当屋宅の玄関に置かれた大きな花笠は家族が一本一本丁寧に作られたもの。ハナをコヨリで竹に通して結び付けます。竹を色紙で巻いて一本が完成する。頂上に芯棒の藁束にハナを五つ飾った竹が12本、周りにはハナを七つ飾った竹骨48本で直径3mほどの大きな笠を形作っています。当屋さんは、この花笠と搗いた御供丸餅、平べったい天井御供餅を桶や菰藁籠に入れて神社に奉納されます。(H18.10.25撮影)
吉野町小名 「花笠当屋」
【吉野町小名 「花笠当屋」】
inserted by FC2 system