大和郡山市井戸野町の秋祭りは朝早くから威勢のいい声が聞こえてくる。八幡神社の境内で消防団が伊勢音頭を唄いながら千本杵で餅を搗いている。かつては当屋の家で搗いていたのだと音頭取りの男性はいう。近頃の若者は囃子をしてくれんから唄に調子がでないのだとこぼされる井戸野には右大臣(右派とも)と左大臣(左派とも)と呼ぶ二つの宮座がある。右大臣が本座で左大臣は平座と呼んでいる。本座にはカゲトウという陰のトーヤが存在するという。オカリヤを作って祀っているのは本座。割木に芝を敷き杉葉で囲ったオカリヤは常夜燈とともに玄関口に立てる。中には笹二束、御幣に小石を三個供えている。小石は朔座の日に町外を流れる南北(南北であればどの川でもいい)の川から拾っている(H21.10.11撮影)
井戸野町 「井戸野のオカリヤ」
【井戸野町 「井戸野のオカリヤ」】
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