12月に入ったころ、奈良の山間部では里人が山の神の祠に集まって山の恵みに感謝する。五條市の大塔町阪本の山の神は最初の日曜日の早朝に行われる。本来は山で働く者の祭りで、この日は山仕事を休む日。御供のモチ、サバ、タマゴ(茹で)、カキ、ハクサイ、ダイコン、シイタケを山の神に供える。昔はサバを山仕事の親方に配ったという塩サバ。昨今は山の仕事もなくなり塩サバ配りは過去のこと。現在では茹でタマゴが参拝者に配られる。地区の安全や繁栄を祈る祭りは、神主代わりの長老が祓えの儀、祝詞奏上など神式祭礼で行われる。山の神に拝礼を済ませると楽しみにしていたモチマキ。孫の分まで手に入れたと喜ぶ人々。山の神まで登るのが困難になってきた地区では下の天神社に移転する件がでている。おそらく今年が最後の山の神だろうなあとおっしゃる。(H19.12. 2撮影)
大塔阪本 「山の神降臨」
【大塔阪本 「山の神降臨」】
大塔阪本 「山の神拝礼」
【大塔阪本 「山の神拝礼」】
 
inserted by FC2 system